横浜市青葉区の防災マップガイド|避難場所の種類や災害時の医療体制についても解説!

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青葉区では、震災時の防災マップや災害リスクを示すハザードマップなど、災害時に役立つ情報をまとめた「青葉区民防災必携」を作成・配布しています

しかしながら、実際に手に取った人の中には「どの情報をどう見れば良いのかわからない」と感じたことのある人もいるかもしれません。

そこで今回は、青葉区の防災マップを適切に利用するためのポイントやハザードマップとの違い、災害時の青葉区の医療体制などについて、わかりやすく解説します

青葉区の防災マップを効果的に活用するためにも、ぜひ参考にしてください。

横浜市青葉区の防災マップはどう役立つ?【掲載情報の概要】

青葉区民防災必携は震災時の避難所などを確認できるマップのほか、風水害のハザードマップや避難行動、備蓄や情報収集の方法などが掲載されており、災害時に役立ちます

2025年7月時点の最新版(2024年度版)の主な掲載内容は、以下のとおりです

青葉区役所などでリーフレットを配布しているほか、区のHPでも公開されており、区役所では横浜市建築局発行の土砂災害ハザードマップも配布されています。

いずれも防災対策に役立つ資料なので、活用しない手はありません。

防災マップとハザードマップの違い

防災マップとハザードマップは、いずれも防災対策用の地図です。

ただし、下記のとおりに、作成する目的が異なります

  • ハザードマップ…地理的な特徴や自然災害の発生リスクを示す
  • 防災マップ…災害発生時の避難経路や避難所など避難関連情報を提供

防災マップは、基本的にハザードマップの情報にもとづいて作成されるため、より具体的な避難情報が記されています

青葉区の震災時防災マップを使う際に抑えておきたい避難場所の違い

引用元 : 横浜市HP

青葉区の震災時防災マップの、避難場所について解説します。

震災時の避難場所はさまざまな種類があり、正しく理解しておかないと適切な避難行動ができません

避難場所の種類と、それぞれの利用ケースは以下のとおりです

いっとき
避難場所
身の安全の確保や様子見のために自治会や町内会などで取り決めた一時的な避難場所
広域避難場所地震による大火災の発生時に火や煙から身を守るために一時的に避難する場所
地域防災拠点主に倒壊や火災などで自宅での生活ができない人が避難生活する
場所で横浜市内1箇所でも震度5強以上を観測した際に開設される
福祉避難所高齢者や障がい者など避難生活で特別な配慮を必要とする人のための二次的な避難場所

いっとき避難場所については、自治会や町内会などに問い合わせるか、HPなどで場所を確認してみてください。

そのほかの3つの避難場所について詳しく紹介していきます。

広域避難場所

青葉区内の震災時の広域避難場所は、以下の8つの施設やエリアです

  • こどもの国
  • グリーンヒル鴨志田西団地一帯
  • 桜台公園地区
  • 桐蔭学園
  • すすき野団地一体
  • たまプラーザ団地一帯
  • 國學院大學グランド
  • 谷本公園一帯

このほか、隣接地区にも広域避難場所が制定されています。

都筑区かしの木台ハイツ一帯・川和高校
緑区北八朔公園・横浜商科大学一帯・南長津田団地および森村学園一帯

大地震発生時は、建物の倒壊や火災から身の安全を確保することが最も重要です。

自分の身を守るためにも、いっとき避難場所や広域避難場所を有効に活用しましょう。

地域防災拠点

青葉区では、旧すすき野小学校(閉校)と都筑区の荏田小学校を含む、計41校の横浜市立の小中学校が、震災時に主に避難生活に使用される地域防災拠点になっています。

ただし、下記の4つの中学校は、地域防災拠点には含まれていません

市ケ尾中学校・鴨志田中学校・すすき野中学校・もえぎ野中学校

しかし、地震により多くの避難者が出た場合や機能しない避難所が発生した場合は、上記4校に加え、下記の施設が地域防災拠点の補充的な避難所として使用されます

  • 区内の高等学校(市ケ尾高校・田奈高校・元石川高校)
  • 日本体育大学健志台キャンパス
  • 区内の地区センター(6箇所)

避難所の開設情報については、後述で紹介する防災情報専用ダイヤルで確認できます。

福祉避難所

福祉避難所とは、高齢者や障がい者、妊産婦や乳幼児などの要保護者で、防災拠点での避難生活が難しいと判断された人を受け入れる二次的な避難所です

特別な配慮が必要な人が対象で、専門職による受け入れの判断があり、対象とみなされない場合は避難できません

対象施設は、区役所と協定を結んでいる高齢者施設や障がい者施設のほか、区内に全12施設ある地域ケアプラザなどです。

あくまでも二次的な避難所で、災害発生後に安全を確認し、運営準備が整った施設から順次区役所が開設を要請するので、いきなり避難しないように注意してください。

避難場所および避難経路は災害の種類で異なる

避難場所および避難経路は、災害の種類によって異なる点に注意しましょう

河川周辺が危険区域となる風水害の発生時は、避難場所は震災時の地域防災拠点と違いがあります。

風水害時の避難場所は、19箇所の学校や施設が候補になっていますが、避難時は必ず市や区のHPや、データ放送などで避難場所の開設情報を確認しなければなりません

土砂災害時の指定緊急避難場所は地域防災拠点と同じですが、一部土砂災害警戒区域に含まれる学校もあり、災害規模や状況によっては開設されない場合もあります。

特に土砂災害は、地震や大雨によって発生する可能性があるため、安全に避難するためにも、防災マップやハザードマップを照らし合わせて確認しておいた方が良いでしょう。

また、避難場所は開設されない可能性を考慮して、2つ以上の場所に行けるよう、複数の避難経路を事前に確認しておくことが大切です。

青葉区の防災マップ利用時に理解しておくべき災害時医療体制

引用元 : 昭和医科大学藤が丘病院(青葉区災害拠点病院)

青葉区の災害時医療体制について解説していきます。

災害時は、スムーズに処置を受けるため、または医療現場の混乱を招かないためにも、ケガや病気の緊急度や症状の重さに応じて適切な医療機関を選ぶことが大切です

青葉区では災害発生時、下記の体制で医療が提供されます。

箇所数主な対応体制
災害拠点病院1箇所重症者の受け入れ
災害時協力病院7箇所中等症の負傷者の受け入れ
災害時地域定点診療拠点12箇所軽傷者への応急医療

発災後、災害拠点病院は赤色、災害時協力病院と災害時地域定点診療拠点は黄色で「診療中」の旗が掲示されたら受診が可能です

それぞれ詳しく紹介していきます。

災害拠点病院と災害時協力病院

青葉区の災害拠点病院は、藤が丘1丁目にある昭和医科大学藤が丘病院です

災害時協力病院や診療所などでの対応が困難な重症者を中心に、負傷者などを受け入れてくれます。

診療所などでの対応が困難な中等症の負傷者を中心に受け入れを行う災害時協力病院は、以下の7病院です

  • 横浜市総合病院(鉄町)
  • 市ケ尾病院(市ケ尾町)
  • 江田記念病院(あざみ野南1丁目)
  • 青葉さわい病院(元石川町)
  • 横浜新都市脳神経外科病院(荏田町)
  • たちばな台病院(たちばな台2丁目)
  • 緑協和病院(奈良町)

青葉区の災害拠点病院は1箇所のみですが、協力病院は7箇所あるので、最寄りの病院をチェックしておきましょう。

災害時地域定点診療拠点

青葉区内で震度6弱以上の地震が観測された場合は、地域防災拠点運営委員会や医療関係団体の協力のもと、軽傷者の応急医療を行う地域定点診療拠点が開設されます

地域定点診療拠点となるのは、以下の12の地域防災拠点です。

  • 奈良小学校
  • 田奈小学校
  • 鴨志田緑小学校
  • 荏田西小学校
  • あざみ野第二小学校
  • 𡸴山小学校
  • 元石川小学校
  • 美しが丘小学校
  • 青葉台中学校
  • みたけ台中学校
  • 谷本中学校
  • あざみ野中学校

応急医療は上記12校だけでなく、医療ニーズに応じて、地域定点診療拠点から近くの地域防災拠点への巡回診療も行われます

青葉区の防災マップとあわせて実践すべき防災対策

引用元 : FMサルース

防災対策は、防災マップやハザードマップの確認以外にもさまざまあります。

災害への備えには、下記の対策も有効です

  • 防災訓練に参加する
  • 自宅の安全対策をしておく(飲食料の備蓄や地震対策など)
  • 情報収集の方法を確認しておく

震災時は自宅が無事だった場合、自宅で避難生活をする場合もあるため、生活空間をできるだけ保護するためにも、安全対策をしておきましょう

地域防災拠点では、実践的な防災訓練も行われているので、可能であればできるだけ参加してみてください。

青葉区での災害時の情報収集方法

青葉区での災害時に役立つ、主な情報収集方法は以下の3つです

概要使い方
青葉区防災情報専用ダイヤル地震や台風などの緊急情報や避難所の
開設情報を音声案内で確認できる
「050-3627-5800」に
問い合わせる
災害用伝言ダイヤル震災時に通信がつながりにくい場合に
活用できる音声の伝言板
「171」にダイヤルして
利用ガイダンスに
従って伝言の録音や
再生をする
FMサルース災害・緊急情報を配信する無料ラジオ
アプリで緊急時は待受中でもアラームと
テキストのプッシュ通知を受け取れる
「FMプラプラ」を
インストールして
「FMサルース」を選択

災害時は情報収集が重要ですが、スマホや携帯のバッテリーの無駄な消耗は避けたいもの。

的確に大事な情報を集めるためにも、信頼性の高い情報源やツールを抑えておきましょう

横浜市青葉区の防災マップを使って災害に備えよう

青葉区にお住まい、または勤務されている人は、青葉区民防災必携や土砂災害ハザードマップをぜひ防災対策にお役立てください。

自宅や勤務先の最寄りの避難場所がわかるだけでなく、地域の災害リスクが理解でき、災害別の避難行動などについても学べます

災害時はどう行動すべきか判断に迷ったり、パニックにおちいったりしがちなので、日頃の備えが大切です。

自分や家族、身近な人たちを守るためにも、災害時に適切な行動を取れるよう、防災マップなどを日頃からチェックして情報を共有しておきましょう

名城政也

青葉台在住、2児のパパ。 横浜市青葉区に移り住んで10年以上。 実際に暮らして、青葉区ののどかさや治安の良さ、便利さを感じています。 普段はwebライターとして活動中。twitter